がん治療では、以下の3つがとても大切です。
1. がんの住みにくい体質
2. 免疫骨髄機能
3. ゆるやかな抗がん治療

がんの住みにくい体質
がんの住みにくい体質とは、がんが生存するための特有の代謝を抑えることを目標とした体質ということです。
がん細胞の重要な特徴は、解糖系でエネルギーをつくること、ナトリウム-プロトンポンプが活性化し、がん細胞の周囲を酸性化させることです。
これらのがん特有の代謝を抑えること。それから、がん細胞の成長を助けるようなものをできるだけ控えることも重要です。

免疫骨髄機能
がん細胞を排除するためには、免疫細胞がしっかり働くことが不可欠です。
がん免疫に重要なT細胞やNK細胞は、白血球の中のリンパ球に含まれます。そのため、免疫骨髄機能が十分であるかを評価するには、リンパ球数がしっかり確保できているかをみることが必要です。
体内が炎症に傾いている時には、過度に好中球が増え、リンパ球が減ることが多くなります。不要な炎症を減らして、好中球とリンパ球を適切なバランスに戻すことは、免疫骨髄機能を高めることにつながります。
ゆるやかな抗がん治療
がんの住みにくい体質をつくり、免疫骨髄機能を高め、自分の免疫だけでがんを抑えることが可能であれば、それに越したことはありません。
しかし、多くの場合、自分の免疫だけでは十分でありません。特に、がん細胞の量が多い場合や、がん細胞の勢いが強い場合は、抗がん治療が必要になります。
抗がん治療といっても、大きく分けて細胞障害性の抗がん剤と分子標的薬の二つがあります。特に、細胞障害性の抗がん剤は免疫細胞を壊しますので、免疫細胞の状態をみながら上手に使うことが重要です。