AIと医療

AIと画像診断(AI内視鏡診断:胃がん、食道がん、大腸がん、ピロリ菌)

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AI機械学習

人間の神経回路を真似した機械学習モデルはニューラルネットワークと呼ばれています。そして、このニューラルネットワークを多層にして行う機械学習が可能となりました。これが、ディープラーニングであり、深層学習とも呼ばれています。ディープラーニングは、解析するデータを繰り返し学習することにより、解析の精度を高めることに成功したのです。

ディープラーニングは眼の代わりになる

重要なことは、ディープラーニングによって、人間の眼と同じような判断ができるということです。例えば、身近な例で言えば、iphoneの写真の検索機能では、動物や車や電車などと検索すると、その通りの写真を選んでくれて、あまり間違えません。

ディープラーニング以前は、画像認識のために注目すべき特徴を決めるのは人間でした。しかし、ディープラーニングによって、この特徴を機械自体が学習できるようになり、条件によっては人間の眼よりも正確な判断ができるようになってきました。

胃がんを検出するAI内視鏡画像診断支援

内視鏡検査を行うと、内視鏡画像は1人あたり30-40枚にもなります。がん検診では、何十人分もの内視鏡画像について専門医がダブルチェックを行っており、非常に負担となっていました。

株式会社AIメディカルサービスは、がん研究会有明病院との共同研究で、胃がんのAI内視鏡診断システムを開発しています。

その実力はと言うと、下記のように臨床で十分使えるレベルとなっています。

AI内視鏡画像診断の実力

・2,296枚の画像を47秒で処理し、1枚の内視鏡画像の診断にかかる時間はわずか0.02秒
・内視鏡画像から、92.2%の精度で胃がんを発見
・6mm以上の大きさの胃がんであれば、98.6%の精度で発見
・陽性的中率は30.6%(人間の場合はおよそ10%。がんかもしれないと検査して、実際にがんだった割合。)

Gastric Cancer (2018) 21: 653. https://doi.org/10.1007/s10120-018-0793-2より

食道がん、大腸がん、ピロリ菌のAI内視鏡画像診断支援

胃がんのAI内視鏡診断と同じように、食道がん、大腸がん、ピロリ菌感染についてもAI内視鏡診断システムが開発されています。

さらに、静止画だけでなく動画にも対応し、内視鏡検査を行っている最中にリアルタイムで自動検出を行うシステムへの応用も期待されています。

AIは疲労することもなく、人間とは比べものにならないスピードで処理が可能です。そして、学習によりさらに精度が高まることも期待できるでしょう。

(参考文献)Hirasawa, T., Aoyama, K., Tanimoto, T. et al. Gastric Cancer (2018) 21: 653. https://doi.org/10.1007/s10120-018-0793-2







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Dr. Hamaguchi(医師、医学博士)

  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本呼吸器学会呼吸器専門医
  • 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
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  • がんの炎症・代謝を考慮したがん治療やがんに関する情報についての発信をしています。

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